ご挨拶
動物は、自分の体をたくみに使う能力を自分の体験に基づいて獲得することができます。しかも、その構造は、通常のロボットマニピュレーターの(1桁程度の)自由度よりはるかに複雑であり、自由度は2桁以上存在します。このような複雑さにも拘らず、動物はその自らのダイナミクス―高い非線形性、相互干渉、しかも時変運動方程式を有効に利用する運動を実現することができます。これを「運動知能」と呼びましょう。この運動知能を工学的に実現することを目的として、研究を行う分野を私たちは「知能ロボティクス」と呼び、私たちのベンチャー企業は「知能ロボティクス」の実現を目指しています。
動物は、彼らの体を支配している非線形な干渉のある時変ダイナミクスシステムを、どのような原理やメカニズムによって有効に利用しているのでしょうか? またどのようにして、彼らは混乱するほど複雑なダイナミクスに対して有効な制御戦略を見つけたのでしょうか? この疑問は、動物は如何にして「空間認識能力(捕食する動物の発見と認識、そしてその位置姿勢の計測)」を得たのでしょうか?、という疑問につながります。
当社(株)ビジュアルサーボは、動物の空間認識能力をコンピュータで実現し、あらゆる知能ロボットのセンサーとして利用するための機器を製造開発しています。目指す処は、動物の空間認識を手本とした知能ロボットの空間認識センサーとロボット制御装置の開発です。つまり、ビジュアルサーボ装置です。